* 駄文*

>>> 注意

ジェーンとメアリが出てくる中島らもにささげられない代物不健康話。    
酒と薬まみれなので、ご注意ください。
>>> 手袋 3 



剣と銃で程よく鍛えられた美しくついた筋肉を際立たせるかのように、 ひじより少し上までの黒いシルクのグローブ。
同じ生地でできた、身体のラインがよくわかる長いノースリーブのドレスは、顎までのスタンドカラー。
袖口と長く引きずったすそにには、小さな赤いルビーがぬいつけられ、スパンコールと一緒に 光を放っていたり、黒に同化したりしている。
後ろは膝上5cmくらいのスリットが大胆にはいっており、スリットの隙間から ルビーと同じ色をした赤いシンプルな下着とガーターストッキングの レースが見え隠れする。


ジェーンはパーティ会場であったこの大きなホテルのスイートルームに戻ると、 リクライニング式のソファに腰を落とし、そのやはり、よく鍛えられ、綺麗な筋肉のついた 脚を、だらりとオットマンにのせて、だらしない格好になった。
もちろん、片手には、ワイン。
サイドボードには、グラスが二つと、錠剤のシートが置かれている。

ワインをグラスに注ぎいれ、それから、自分はボトルごと飲み、何錠か錠剤を噛み潰す。

 「入るぞ」
ハスキーな声。
メアリがそのだらしない、ジェーンの前に立った。

すでに、パーティ会場で飲み、騒ぎ、笑っていた彼女。
錠剤はその彼女の目をどんよりさせるには、十分足りる量でもあり、効果もあっという間だ。

死んだ魚のような目。
とろんとした目でメアリを見つめた。
そんなまなざしであっても、彼女は妖艶で美しい。
そして、ラリっているにもかかわらず、気品がある。

 「ったく・・・・・・・・」
そう、こういうときは、イっちゃったもの勝ちなのだ。

注がれたワインと残りの錠剤をすべて放り込んでも、メアリの酔いはジェーンには程遠い。
「ねえ、今日の双子ちゃん、みた?」
相変わらずだ。
 「ああ、フランク王国の、おもちゃメーカーのおぼっちゃんのほうだろ?」
12,3歳かとおぼしき双子の少年の顔を思い浮かべた。
金髪碧眼。長い睫とぱっちりした二重。形のよい薄い唇。
白いのりの利いたシャツ。緊張気味にジェーンの問いに答えていた姿を思い出した。
 「ふふふふ、あったりぃぃ。でもねえ、その影に隠れていた女の子ちゃんのほうがこのみだったの」